【闘病記】頭蓋咽頭腫の手術を2回受けてわかったこと|入院生活・術後回復・1回目と2回目の違い

頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)の手術を、 僕はこれまでに2回経験しました。

この病気は、人口100万人あたり年間3人といわれる、 かなり珍しい脳腫瘍です。

それを2回経験するなんて、 僕はどんだけ運が悪いのか。

いや、もしかしたら運が良いほうなのかもしれない。 こうして今、元気に生活できているんだから。

ちなみに、どちらも経鼻内視鏡手術(鼻から内視鏡を入れて行う手術)で、 入院期間はそれぞれ約2週間でした。

同じ病気、同じ手術方法でも、

・入院中のつらさ ・術後の回復スピード ・体への負担

この3つに、ぶっちゃけかなりの違いを感じました。

この記事では、

・頭蓋咽頭腫の手術を2回受けた実体験
・入院生活のリアルな様子
・1回目と2回目で感じた違い
・術後回復で気づいたこと
・退院後の生活の現実

を、できるだけ正直に書きます。

これから手術を受ける方や、 再発で不安を抱えている方に向けて、 少しでも気持ちが軽くなればと思って書いていきます。


目次

頭蓋咽頭腫とは?|簡単にまとめておく

結論から言うと、腫瘍自体はほぼ良性です。

脳の中心部、下垂体(ホルモンを出す重要な器官)の近くにできる脳腫瘍のことを、 頭蓋咽頭腫といいます。

良性とはいえ、

・視神経を圧迫することがある
・ホルモンのバランスに影響を及ぼすことがある

という特徴があり、 手術が必要になるケースがほとんどです。

僕の場合も、視力の低下をきっかけに検査を受けて、 診断に至りました。

▶ 頭蓋咽頭腫が見つかるまでの経緯はこちら


1回目の頭蓋咽頭腫手術|とにかく長く、つらかった

手術と入院の概要

・手術方法:経鼻内視鏡手術
・手術時間:約10時間
・ICU:1泊 ・HCU:5泊
・入院期間:約2週間

初めての手術ということもあり、 精神的にも身体的にも、かなり消耗した入院生活でした。

ぶっちゃけ、これが今までの人生で一番つらい経験だったと思います。

ICU・HCUで感じたこと

ICUやHCUにいた時期は、こんな状態でした。

・時間の感覚がなくなる
・体をほとんど動かせない
・管だらけの状態で眠れない
・頭痛が続く
・息苦しさもある

その中でも、特にきつかったのが、 味覚と嗅覚がほぼ完全に失われたことでした。

食事は出てくるんです。

でも、味がしない。匂いもしない。

「こんなんで、おいしく食べられるわけないじゃん」

正直そう思って、食欲もほとんどありませんでした。

さらに、術後はホルモンバランスの乱れから 尿崩症(にょうほうしょう)も発症しました。

異常な喉の渇きと、大量の尿。 この症状とも、入院中から戦うことになります。

▶ 尿崩症と診断された体験と、退院後の仕事との両立はこちら


2回目の頭蓋咽頭腫手術|「同じ手術でも、ここまで違うのか」

手術と入院の概要

・手術方法:経鼻内視鏡手術
・手術時間:約6時間
・ICU:なし
・HCU:2泊
・入院期間:約2週間

2回目は、再発による手術でした。

「また、あの入院生活か……」

最初はそう思って、正直気が重かったです。

でも実際に経験してみて、 医療体制や術後管理の進歩を強く感じました。

ICUに入ることもなく、 比較的早く一般病棟に移動できたのは大きな違いでした。

正直に言うと、1回目のときの100倍は身体が楽でした。

あの1回目の経験は、二度としたくない。 これは今でもはっきり言えます。


1回目と2回目の入院生活の違いを比較してみる

1回目の入院

・味覚と嗅覚が戻るまで約2か月
・ICUとHCUが長かった
・身体拘束感が強かった
・精神的な不安が大きかった

2回目の入院

・ICUなしで負担が軽かった
・早めに体を動かせた
・回復を冷静に受け止められた
・味覚と嗅覚は4〜5日でほぼ戻った

同じ病気、同じ手術方法、しかも同一人物なのに、 ここまで違うのか。

正直びっくりしました。


術後の回復スピードはここまで違った

味覚・嗅覚の回復

・1回目:完全に戻るまで約2か月
・2回目:4〜5日でほぼ回復

味覚と嗅覚が戻らないのは、本当に精神的にきつかったです。

「ご飯が楽しみ」というのが どれだけ人生を支えていたか、病気になって気づきました。

体力の回復

・1回目:退院後、少し歩くだけで筋肉痛
・2回目:退院後すぐ、30分程度の散歩が可能

「回復には個人差がある」と言われればそれまでです。

ただ、同一人物でもここまで差が出ることを、 身をもって感じました。


手術後に共通して注意が必要だったこと

2回の手術を通して、 共通して注意が必要だった点もあります。

・頭痛が頻繁に起こる
・激しい運動は禁止
・飲酒も最初のうちは禁止
・いきむ動作(重いものを持つ、強く鼻をかむなど)は避ける

これらは、1回目も2回目も、 医師から強く言われました。

退院=完治、ではないんですよね。

術後の過ごし方が、回復を左右する。 2回の経験から、これは強く感じています。


頭蓋咽頭腫の手術を経験して、働き方そのものを見直した

2回目の手術後、僕は働き方を見直すようになりました。

僕の仕事はテニスコーチです。 体を使って、汗をかいて、現場で教える仕事。

でも、体力に波がある今の状態では、 健康だった頃と同じ働き方はできません。

・午前中を中心にレッスンを組む
・繁忙期は大学生のアルバイトコーチに入ってもらう
・ひとりで全部を抱えない

こんなふうに、仕事の仕方を根本から変えました。

さらに、体が止まっても収入が途絶えない仕組みとして、 副業(ブログや発信活動)にも少しずつ取り組んでいます。

「体が資本の仕事」をしている人にとって、 病気は働き方を考え直す大きなきっかけになる。

2回の手術を経て、 今ではそう思うようになりました。

▶ テニスコーチの年収のリアルと、40代の働き方についてはこちら

▶ 体が資本の仕事をしている人が、40代で考えるべき将来設計はこちら


これから頭蓋咽頭腫の手術を受ける方へ

手術前は、どうしても不安になります。

それは当たり前の気持ちで、無理に抑えなくていいと思います。

僕も1回目は、正直「恐怖」しかありませんでした。

ただ、2回の経験を通して思うのは、

「回復は、ゆっくりでも確実に進む」

ということです。

無理に冷静になろうとしなくていい。

大事なのは、 医師の指示を守りながら、自分の体を信じること。

少なくとも僕は、この珍しい病気を2回経験しながら、 今も生活を続けられています。

「そんな経験をした奴もいるんだ」

そう思って、 自分の体と気持ちの変化を、焦らず受け止めていってほしいなと思います。


まとめ|2回の手術経験から伝えたいこと

頭蓋咽頭腫の手術は、 同じ方法でも、

・入院生活のつらさ
・術後の回復スピード
・体への負担

が大きく変わることがあります。

この記事が、

・手術を控えている方
・再発に不安を感じている方
・術後の生活が想像できず悩んでいる方

にとって、少しでも不安をやわらげることができたら嬉しいです。

同じ病気を経験した者として、 これからも自分の体験を発信していこうと思います。

▶ 尿崩症の体験談はこちら

▶ 下垂体前葉機能低下症と診断されてからの生活はこちら

※本記事は、頭蓋咽頭腫の手術を2回経験した筆者(指定難病・尿崩症/下垂体前葉機能低下症の受給者証保持者)の個人的な体験談です。 症状の出方・手術方法・回復の経過には個人差が大きく、すべての方に当てはまるものではありません。 診断・治療・術後の過ごし方については、必ず担当医・医療機関にご相談ください。


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