下垂体前葉機能低下症と筋トレ|ホルモンがうまく働かなくなった僕が運動を続ける理由

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僕が筋トレを始めた理由

年前、頭蓋咽頭腫の治療をきっかけに
下垂体前葉機能低下症と診断されました。

この病気によって起きた一番大きな変化は、
ホルモンを健康な人のように体内でうまくコントロールできなくなったことです。

医師から説明を受けたのは、

  • 成長ホルモンなどの分泌低下
  • 代謝の低下
  • 太りやすく、疲れやすくなる可能性

という現実でした。

その話を聞いたとき、
「この先、自分の身体はどうなってしまうんだろう」
という不安が一気に押し寄せました。

下垂体前葉機能低下症と“代謝が落ちる”という問題

下垂体前葉機能低下症では、
成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモンなどが十分に分泌されず、

  • 基礎代謝が落ちやすい
  • 体脂肪がつきやすい
  • 筋力が低下しやすい

といった影響が出ることがあります。

実際に僕自身も、

  • 以前より疲れやすい
  • 体温が低く感じる
  • 動いていないのに体が重い

そんな変化を日常の中で感じるようになりました。

「薬で補ってはいるけれど、健康な人と同じようにホルモンが自然に働いているわけではない」

そう実感したことが、
生活そのものを見直すきっかけになりました。

なぜ“筋トレ”を選んだのか

体調だけでなく「働き方そのもの」についても考えるようになりました。
病気と働き方の関係についてはこちら。

体調管理の方法を調べる中で知ったのが、
筋トレが成長ホルモン分泌を促す刺激になる可能性があるということでした。

もちろん、
筋トレをすれば病気が治るわけではありません。

それでも、

  • 代謝を維持する
  • 筋肉量を落とさない
  • 体調の土台を支える

こうした点で、
筋トレは「今の自分にできる現実的な対策」だと感じました。

ホルモンを完全にコントロールできないなら、
身体の使い方で補っていくしかない。

そう考え、筋トレを始めました。

病気があっても続けやすい運動だった

筋トレを選んで良かったと感じた理由は、
自分でコントロールできる範囲が広いことです。

  • 重量を細かく調整できる
  • 回数・セット数を体調で決められる
  • 短時間でも効果的
  • 水分管理がしやすい(尿崩症の影響も考慮できる)

下垂体前葉機能低下症は、
日によって体調の波が出やすい病気でもあります。

その日の状態に合わせて
「今日は軽め」
「今日は休む」という判断ができる筋トレは、
無理なく続けられる運動でした。

体調管理のために始めた筋トレが、楽しみに変わった

最初は正直、
「やらないよりはマシだろう」という気持ちでした。

しかし続けていくうちに、

  • 少しずつ重量が上がる
  • 動きが安定してくる
  • 身体の感覚が良くなる

こうした変化が見えるようになりました。

病気によって
「失っていく感覚」が多かった中で、
筋トレは

「まだ自分は積み上げられる」

そう思わせてくれる存在になりました。

下垂体前葉機能低下症でも、パフォーマンスは取り戻せる

筋トレを続けた結果、
テニスの動きにも変化が現れました。

  • ボールスピードの向上
  • フットワークの改善
  • 疲れにくさの回復

病気になる前よりも
良い感覚で動けていると感じる場面もあります。

「病気=パフォーマンス低下」ではない。
工夫次第で、まだできることはある。

そう思えるようになったことは、
仕事を続ける上でも大きな支えになっています。

筋トレは、ホルモンだけでなく“心”を整えてくれる

下垂体前葉機能低下症と向き合う中で、
不安や焦りを感じる日も少なくありません。

そんな時、筋トレをしている時間は、

  • 目の前の動作に集中できる
  • 呼吸が整う
  • 今日も一つやれた、という実感が残る

頭の中が静かになり、
気持ちが落ち着いていきます。

筋トレは、
ホルモンを補うだけでなく、心を整える時間にもなっていました。

筋トレと同じように、僕の心を支えてくれている習慣があります。

おわりに|ホルモンを完全に操れなくても、できることはある

下垂体前葉機能低下症になり、
健康な人と同じようにホルモンをコントロールできなくなりました。

それでも、

  • 身体の使い方を工夫する
  • できる範囲で筋肉を守る
  • 無理せず続ける習慣を持つ

こうした積み重ねは、
確実に自分を支えてくれています。

筋トレは、
病気と共に生きるための「対抗手段」であり、
未来への不安を減らすための習慣です。

病気があるからこそ、
丁寧に、現実的に、自分の身体と向き合っていく。

その選択の一つが、
僕にとっての筋トレでした。

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